いつまでも健康で元気に若々しくいたい。誰しもがそう望むことでしょう。コーヒーを飲むことでアンチエイジング、つまり老化するスピードを遅らせることができるという嬉しい研究が発表されています。

東京都健康長寿医療センター研究所の研究部長、石神昭人先生の研究をご紹介します。人の老化に影響を及ぼすと考えられている細胞内物質「mTOR(エムトール)」。このmTORのたんぱく質が増えたり、活性化したりすることで老化が進むとされています。石神先生はこの「mTOR」に注目し、マウスを用いてコーヒーによるmTORへの影響を検証されました。

17週間マウスをレギュラーコーヒー、カフェインレスコーヒー、水を与える3グループに分けて飼育した結果、レギュラーコーヒーとカフェインレスコーヒーともにmTORの活性化が抑えられ、その量の減少が認められました。レギュラーコーヒーとカフェインレスコーヒーともに効果が見られたため、コーヒーに含まれるカフェイン以外の成分が良い影響をもたらしたのではないかと考察されています。

さらに同研究では、レギュラーコーヒー、カフェインレスコーヒーともに「血液中の脂肪酸が減って肝臓のATPが増えた」という結果も出たそうです。ATPとは細胞のエネルギー通貨ともいわれ、細胞中のミトコンドリアが生み出すエネルギー源のことです。ATPが減少すると細胞の機能が低下し、細胞の再生力・修復力が低下してしまいます。コーヒー摂取によりミトコンドリアが生み出すエネルギー源が増えたことは、アンチエイジング効果を示す可能性が示唆されるとしています。

石神先生によると、人は20~30歳から老化が始まるそうです。老化は個人差が大きいが、遺伝的な要因が25~30%で、残りの70~75%は食生活や運動習慣などの生活・環境要因が影響しているそうです。日々の食や生活習慣から見直していきたいですね。コーヒーは、美肌効果やシミの生成を抑える効果、死亡リスクの低減やがん、脳卒中、糖尿病などにも効果が期待できる研究が次々と発表されています。美容と健康のためにも積極的にコーヒーをいただきたいですね。今後のさらなる研究に期待しましょう。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

珈琲豆のご購入はこちら
Top
ツールバーへスキップ