サスティナビリティとは
サスティナビリティは「持続可能性」と訳します。コーヒーにおけるサスティナビリティとはなんでしょうか。未来へ向けておいしいコーヒーを飲み続けるために、私たちができることは何か。それを考えるうえで、まずはコーヒーが私たちの手に届くまでを考えてみましょう。
コーヒーは自然の恵み
「生豆」、「焙煎豆」などという言葉をよく使うコーヒーですが、実はその正体は豆ではなくコーヒー木になる果実の種子。その果実を通称「コーヒーチェリー」と呼び、そこから取り出した種子が「生豆」であり、それが焙煎されて茶色の「焙煎豆」となるのです。コーヒーの木の栽培エリアは赤道を挟んだ「コーヒーベルト」と呼ばれる熱帯・亜熱帯地域の国々に集中しており、降雨量や日当たり、温度や土質などの条件がコーヒーの生育には大きな影響を与えます。
関わる多くの人たち
苗木から4~5年で成木となったコーヒーの木は、花を咲かせ、果実がなると収穫がはじまります。コーヒーチェリーは短期間で腐敗するため、すぐに外皮や果肉を取り除き、種子を取り出します。そしてその生豆の中から未熟な豆や異物が取り除かれて袋に詰められ、輸送されてやっと私たちの手に届くのです。生豆の状態でさえ、私たちのもとに届くまでには多くの人手を必要とするのがコーヒーです。そして生産国の多くは、発展途上国であることも覚えておきたいものです。
サスティナビリティへの取り組み
このようなコーヒーの生育環境(地球環境)や、農園で働く人々をはじめとする生産者への配慮をすることは、コーヒーのサスティナビリティを考えるうえで忘れてはいけないことでしょう。世界ではサスティナビリティに取り組む団体が多く存在し、取り組みも広がってきています。
例えば「レインフォレスト・アライアンス」は熱帯雨林を守るために設立された団体で、コーヒーに関しても環境の保護やコーヒー生産者と彼らの生計も向上させるため、独自の基準で認証を行なっています。認証を受けた農園などでつくられたコーヒーのパッケージには、レインフォレスト・アライアンス認証の証である緑のカエルマークをつけることができ、そのコーヒーがサスティナビリティに貢献していることがわかります。