日本のコーヒー本では、ドリップ式を最初の章で解説することが多いです。
「最初に少量のお湯で蒸らす」とか「のの字を描くように注ぐ」など、
まるで茶道の作法のように、言われています。
ただこうしたこだわりは日本特有で、欧米では割と無頓着でお湯を一度に注ぐことも
少なくないです。
ちなみに、コーヒーのドリッパーで有名な「メリタ式ドリッパー」は蒸らした後は、
一気に抽出量のお湯を注ぐのが基本です。
コーヒーの味は、この抽出方法次第で同じ豆でも大きく味が変わります。
日本では、1970年ごろに「深煎りネルドリップ」が流行り、深煎りのコーヒーが流行した。深煎りの豆を抽出する場合、少しずつコーヒーの粉の間を通すとコーヒーの成分引き出された美味しいコーヒーになります。
それに対応するため、3つ穴の「カリタ式ドリッパー」が作られました。
一方、アメリカはアメリカンに代表されるように、浅煎りのコーヒーが主流で熱いお湯に浸けて成分を出すイメージなので、1つ穴のメリタ式ドリッパーに一気にお湯を入れ抽出でした。
これは、その国の文化や嗜好の違いで抽出方法の違いが出たのですが、近年は
サードウェーブと言ってアメリカでも深煎りの豆をペーパードリップでゆっくり抽出が注目されています。