糖尿病は現代病の1つとして恐れられ、日本では増加しており、糖尿病が元で失明や腎不全、下肢の切断等ほっておくと大変怖い病気です。

糖尿病にはいくつかのタイプがあるが、その95%は食べ過ぎや運動不足といった生活習慣が関係する「2型糖尿病」で、残りは先天的や突発的に発症した「1型糖尿病」他です。

世界の糖尿病人口上位3か国は第1位が中国、第2位がインド、第3位がアメリカで、日本は第6位です。

このうち中国、インドはこれから爆発的に患者の増加が予想されています。

自覚症状がないため、放置されやすい糖尿病ですが、40才を超えてくると糖尿病になる方も多く、日本人の死因に入ってないから軽視されていますが、初期は痛みなどの自覚症状がないため、放置している人が多いです。

しかし、糖尿病を放っておくと合併症を発症するリスクがあります。

人工透析が必要となる「糖尿病性腎症」、視力が弱まり失明の恐れもある「糖尿病性網膜症」、手足がしびれたり筋肉が萎縮するなどの「糖尿病性神経障害」などが合併症です。

ただし、これらの合併症は予防出来ます。

仮に糖尿病になったとしても、血糖値が高い状態が5~10年つづかなければ合併症には至らないのです。

さらに「2型糖尿病」ならば、食事や運動といった生活習慣に注意してさえいれば、その発症自体を抑えることが出来ます。

九州大学大学院 医学研究院の古野純典教授による研究で、そんな糖尿病の予防にコーヒーが役立つかもしれないという論文が発表されました。

今回の研究対象は、「境界型糖尿病」、いわゆる「糖尿病予備軍」と呼ばれる人たちに、インスタントコーヒーを1日に5杯ずつ、16週間にわたって飲みつづけることで、糖の代謝が改善するのかどうかを検証しました。

■参加者を無作為に次の3つのグループに分けた。
①普通のコーヒー(カフェイン含む)群
②デカフェコーヒー(カフェイン抜きのコーヒー)群
③非コーヒー(ミネラル水)群

□結果

普通のコーヒー群は負荷後2時間血糖値が平均13.1%低下したほか、すべてマイナス(改善)の方向に変化している。非コーヒー群はすべてプラスとなっている。

それに対してデカフェコーヒー群の負荷後2時間血糖値は差がなかったが、実はこの16週間で腹囲の変化があったという。普通のコーヒー群は平均で1.5cm減り、逆にデカフェコーヒー群は平均1.3cm増えた。腹囲が増えると耐糖能が悪化する。そのため、腹囲の変化を考慮して数値を調整したところ、デカフェコーヒー群はマイナス7.7%となり、普通のコーヒー群のマイナス8.2%と近い値が出た。逆に非コーヒー群は9.0%と増加している。これは参加者全員がもともと耐糖能が悪い人たちなので、プラスの変化につながっているのだ。

これらの結果から、古野氏は「普通のコーヒーとデカフェコーヒー、双方ともに耐糖能の悪化を予防することが示唆された」と分析している。

ただし、古野先生が一言、「糖尿病を予防するために効果が大きいのは食事と運動です。それがもっとも重要であることは変わりません。ですので『コーヒーには軽度の効果はある』というくらいに考えてください。コーヒーは1日に3~4杯飲むことをお勧めします」だそうです。

このような効果があるお話をすると「これをしてるから大丈夫!」と安心する方がいますが、食事、運動、プラス日常生活の合間に美味しいコーヒーこのバランスが大切ですよ!


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