カフェインは植物界に広く存在するアルカロイド(含窒素塩基性物質)の一種でコーヒー豆の他にお茶の葉やカカオの種子などに含まれています。
アルカロイドの多くは薬理作用を持ち、薬にも毒にもなります。トリカブトの毒、ハシリドコロのロート根から取れるロートエキス、麻薬のコカインなどもアルカロイドの一種です。
※実際にはメチルキサンチン類と呼ばれるカフェイン様物質を総称してカフェインと言っています。
お茶にはテアニン、カカオにはテオブロミンがそれぞれ含まれ、薬理作用は似ていますが効果に強弱があります。
以前「カフェインには発ガン性がある」とささやかれたこともありましたが、様々な研究の結果、現在では「カフェインには発ガン性や変異原性はない」という認識で落ち着いているようです。
なにかと話題の多いカフェインですが、薬理作用としては以下のものがあります。
- 平滑筋を弛緩させることによって気管支喘息や狭心症の改善に作用する(効果は弱いです)
- 大脳皮質に作用して精神機能、知覚機能を刺激する結果、眠気や疲労感を取り除き、思考力や集中力を増す
- 中枢神経に作用し、呼吸機能や運動機能を高める
- 心臓の収縮力を高めることによる強心作用
(低血圧を一時的に改善) - 腎臓に作用して利尿効果を促進する
- 胃液分泌を促進し、消化を助ける
- アセトアルデヒド(二日酔いの原因)の排泄を促進する。(二日酔いの頭痛に効果)
- 脳内の血流を良くすることによって、脳血管性の偏頭痛を静める
- ボケやパーキンソン病の予防効果