クロロゲン酸の代表的な効果は糖質吸収阻害効果です。正確には糖質を分解する酵素の一つの働きを阻害し、最終的に血中に流れることとなるグルコース(ブドウ糖)への分解を阻害します。

血中のグルコース濃度が高まった状態が持続すると、血管壁や血液が接する全ての組織に含まれるタンパク質・脂質がグルコースと結びついてしまう「糖化反応」を起こします。糖化反応が起きたタンパク・脂質は使い物にならなくなってしまいます。

血中グルコースを減らす機能が衰え糖化反応が起き放題になった状態が糖尿病なのですが、クロロゲン酸はグルコース濃度の上昇を抑制するため、糖尿病の予防・改善どちらにも役に立ちます。

[クロロゲン酸の副作用]

クロロゲン酸は有用な効果で一杯ですが、とにかくたくさん摂ればいいというものでもありません。クロロゲン酸が多く含まれるのはコーヒーですから、コーヒーのカフェインにも摂りすぎによる副作用がありこちらの方はよく知られていますが、クロロゲン酸自体にも摂りすぎると副作用があるため、適量に抑える必要があります。またクロロゲン酸サプリメントを用いる場合も、カフェインを含まないからいくら飲んでもいいと考えずに用法・用量を守る必要があります。

副作用として、クロロゲン酸の大量摂取により便秘が誘発されることが分かっています。

ただし、実際のところコーヒーに含まれるクロロゲン酸の量はそれほど多くなく、コーヒーを飲むときよりも抽出物としてのクロロゲン酸、特にサプリメントとしてこれを摂取するときには副作用に気をつける必要があります。

 

実際にクロロゲン酸が多く含まれる飲食物といえばコーヒーが最も多く、また現実的にクロロゲン酸を効果が得られる程度の量摂取できる手段はコーヒーくらいのものです。

コーヒー以外ではジャガイモやゴボウなどの根菜、特に皮の部分に含まれますが、ジャガイモやゴボウの皮ばかりを大量に食べるわけにはいきません。その点、コーヒーは嫌いでないならば嗜好品として毎日無理なく飲めますので、習慣的なクロロゲン酸の摂取にも大変向いている飲み物です。
 クロロゲン酸の1日の目安摂取量

クロロゲン酸が体内で現実的に効果を成す目安量として、よく270mgが挙げられます。クロロゲン酸含有による健康効果が期待できるとされるトクホ認定食品なども、クロロゲン酸を270mg配合しているものが見られます。したがってこういったトクホ食品などを毎日利用していれば、クロロゲン酸特有の健康効果はある程度期待できるでしょう。

一方、コーヒーに含まれるクロロゲン酸は一般的に1杯あたり280mgといわれます。

コーヒーのカフェイン、そしてクロロゲン酸そのものにも過剰摂取による副作用の報告はあるので、極端な量の摂取は止めましょう。一日3杯くらいまでなら、体質にもよりますが大きな副作用を受けにくくかつ十分な健康効果が得られるはずです。


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