現代は「ストレス社会」と言われるほど、誰もが精神的な悩みを抱えています。
特に女性は、「ストレスと肌荒れ」の関係もあって、問題は深刻なのですが、コーヒーを飲むとリラックスができて、ストレスも和らぐという効果があります。
杏林大学医学部の古賀良彦教授らによる研究で、コーヒーの“香り”に、リラックス作用があるという研究で、コーヒーの香りを嗅いだ20代女性10人の脳波の動きを分析したところ、リラックス状態を示す「α波」と、集中力が高まっていることを示す「P300」という脳波のいずれもが、普通より多く出現したのです。
コーヒーの香りを嗅ぐと、誰もが「いい匂いだ」と思いますよね。つまり人間は、経験的に「コーヒーの香りは心地いいもの」という“事実”は知っていたんです。ただ、それを裏付ける“証拠”がなかった。今回の研究は、まだ全容解明には至っていないものの、それを明らかにする方向性を示したものといえます。
人間の交感神経には、気持ちを高ぶらせる交感神経と、逆に静めようとする副交感神経があります。活動的な時には交感神経が優位になり、休息する時には副交感神経が活性化する。つまり、「リラックス」は副交感神経、「集中力が高まる時」は交感神経が優位になるのですが、コーヒーはこのいずれの作用も持っていることになるのです。コーヒーの成分のカフェインには集中力を高める作用があり、そして香りにはリラックスさせる作用……。カフェインの効果は解明されていますが、香りの作用については今後の研究がまたれます。楽しみですね。