外来語であるはずのコーヒーになぜ漢字があるのでしょうか?
その漢字は誰が考えたのでしょうか?
考えた方は、幕末の蘭学者 宇田川榕菴(うだがわ・ようあん)です。
西洋の近代化学に関する書物を翻訳するにあたって、それまで日本語には存在しなかった学術用語を新たに生み出した人で、酸素・水素・窒素・炭素といった元素名、酸化・還元・溶解などの化学用語、さらに細胞や属などの生物学用語は、彼が生み出した造語と言われています。
ではコーヒーは、どう考えたかというと、コーヒーの木に実った赤い実の様子が、女性の髪飾り(かんざし)に似ていることから、女性の髪飾りに使われる玉飾りを意味する「珈」と、玉飾りの紐を意味する「琲」を組み合わせて「珈琲」と表記したそうなのです。
オランダ語でコーヒーは”koffie”ですが、その音に合うだけでなく、コーヒー豆のイメージをも表す漢字を当てるところが、何とも素晴らしいセンスですよね!
漢字のもつ表意性をうまく使った当て字だったからこそ、今もなお人々に使われているのでしょう。
記事参考: UCC上島珈琲企業サイト内「コーヒートリビア」の記事はこちら