1.植物学的なコーヒー
2. コーヒーの品種
また、ティピカやブルボン、ゲイシャは原種と呼ばれ、エチオピア・イエメンから持ちだされた木の性質を受け継いでいます。生産量は少なく、木が大きくなり収穫しづらく、病気にも弱いですが、コーヒーの風味は良いといわれます。
一方、カトゥーラ、カトゥアイ、ムンドノーボなどは、ティピカやブルボンから突然変異や自然・人工交配で生まれた品種で、原種よりも生産性が高く、栽培しやすいですが、風味はやや劣るといわれています。しかし、近年では、パカマラやマラカトゥーラ、ルビーなど、品質(風味)をコンセプトに作られた改良品種もあります。
また、最近ではコロンビアのカスティージョ、コロンビア品種、ブラジルのIBC12などハイブリッド種(人工的にアラビカとカネフォラを掛け合わせたもの、商業上はアラビカとして取り扱われる)も増えてきています。
カネフォラの耐病性を備えますが、基本的にアラビカの性質(風味、豆の形、栽培環境など)をもちます。ハイブリッド種は味が悪いという話もありますが、一概にはいえません。
「品種は○○が良い、▲▲はダメ」という話もきかれますが、大まかには当てはまっても、全て当てはまるわけではないようです。ハイブリッドでも品評会で上位を受賞することも多々あり、一概にはいえません。品種と土壌・気候との相性もあり、品種や標高だけでなく、世話の仕方、肥料のやり方、収穫の丁寧さ、生産処理の技術など、さまざまな要素もあって、コーヒー生豆の品質につながっていると思われます。
なお、世界で生産されているコーヒーは約1億3,000万袋(60kg換算)ですが、アラビカ種が60%、カネフォラ種が40%の生産比率となっています。(2012年現在)