「焙煎豆の風味の変化を理解」することから

コーヒー豆は焙煎直後から次第に変化していきます。

焙煎時に発生した炭酸ガスや香味成分の放出

さらに含まれている諸成分の科学的な変化

これらの変質に特に大きく影響する要因として

水分 酸素 光 温度 コーヒーの状態(豆の状態なのか 粉の状態なのか)があげられる

1,「水分」

焙煎豆もしくは粉に含まれる水分は最大で3%程度 これは極めて低い相対湿度に相当するらしい

コーヒーの吸湿性は非常に高く 劣化速度に対する水分の影響は非常に大きい

約1.5%の水分含量に対して 劣化速度は1.6倍にもなるという例もあるそうです。

できるだけ乾燥した状態に保つことが望ましい

2,「酸素」

通常空気には20%程度の酸素が含まれていて その作用が劣化の一因になっています。

酸素の影響は低濃度側で非常に大きいという特徴があるらしく

0%~1%の間での劣化速度が10倍変わり、5%以上では大差がないとのことです。

影響を取り除くのであれば 徹底的に脱酸素が必要になる

効果のあるレベルに達成するのに脱酸素剤の使用や不活性ガス置換などが不可欠である

これらがなされているのは スーパーなどに陳列されているものだ

家庭ではまず無理に近いと思います。

3,「光」

紫外線はコーヒーの色調や風味に影響を与える 長期の保存を考えるのであれば

直射日光 蛍光灯の明かりになどには極力避けることをおすすめします

油脂類の参加変質の指標の1つとなる過酸化物価(pov)に対する光の影響は大きく

1ヶ月の蛍光灯下で保存した場合 暗所で保存した場合の2倍弱数値になるらしい

暗所での保存をお勧めします。

4,「温度」

水分 酸素の影響と比較すると相対的に小さいという指摘もあるらしい

大まかには10℃上がると劣化速度は2倍になるので高温は避けることが望ましい

室温の低いところに保存することをお勧めします。

5,「コーヒーの状態」

経時変化は豆の状態に比べて挽いた状態の方がはるかに激しい

このことはお店側もお客様側も十二分に認識しておかなくてはいけない

コーヒーをその都度挽かなくてもよい利便性を優先して消費するのか

手間は掛かるが鮮度を優先して消費するのか

経時変化上で利便性か手間かの デメリットを天秤にかけなくていけない

1,2,3,4,5 まとめ

1,「水分」

湿気の多いところは避けて保存

冷蔵庫から取り出した豆は常温に戻してから使いましょう。(温度の急激な変化による結露が発生する為)

2,「酸素」

とにかく密閉でき容器にコーヒー豆を入れ保存しましょう

もしくはお店のアロマブレスバッグに入れたままで使うたびに酸素をなるべく外に出しましょう

3,「光」

光を遮断できる密閉缶やアロマブレスバッグに入れ低温低湿の場所に保管しましょう。

4、「温度」

とにかく 温度の低い場所に保管しましょう。

「焙煎士」として

お店側として焙煎士としては

手間のデメリットを選んで頂き

100g~200gで豆で購入して頂き

1,2,3,4、に気を付けて保存し

2週間以内に消費して頂くことが望ましい

保存はあくまでも経時変化を緩めるための保存である

食するものは 鮮度が命である がしかし

いつも時間に追われている日本である

100gを挽いて1週間以内に消費して頂き

忙しい日々の貴重な時間に少しでもくつろぎの

嗜好品として使っていただければ 嬉しいかぎりです。

6,「包装方法を考える」

コーヒーの経時変化は避けられるわけでもなく私にできるのは変化を遅くすることのみで

どこまで遅くするかは包装方法次第であります。どのような包装方法を選ぶかは

どの程度の経時変化ま許容できるかという感覚の問題 設備や包材などにかけるコストの問題

どの程度の期間まで消費を想定しているかという時間の問題が大きく影響してきます。

品質を長期間保存させたい場合には「水分」「酸素」「光」を遮断すること

温度を下げることが必要となるが そのためにはガスバリア性お高い包装が不可欠である

スーパーマーケットなどで市販されている商品がガスバリア性の高い包装である

経時変化は比較的ゆるやかではあるが 包装にかかるコストは必然的に高くなってしまいます。

一方 鮮度の高い豆を鮮度の高いうちに消費してします場合には低コストのガスバリア性の低い

包装でも品質上の大きな問題にはならないが その期間は限定されたものになってしまいます。

7,「保存方法を考える」

ガスバリア性の低い包装の場合には短期間で使い切ってしまうことが望ましい

ガスバリア性の高い包装の場合にも開封後については同様のことがいえる

一般的に薦められる保存方法として「冷蔵」「冷凍」保存の有効性が指摘されてきた

確かに低温保存は有効であるが その場合には 包装状態に十分に考慮しなくてはいけない

豆の温度を低下させるにしたがって 相対湿度は上昇し コーヒー豆の吸着性も高くなる

つまり ガスバリア性の低い包装に場合 吸湿したり冷蔵庫内の異臭を吸着してしまう

危険性があるということになってきます。

また 冷蔵庫から取り出し常温に戻らない状態で使用すると

抽出温度が下がってしまい成分を十分に溶かせないことになったり

開封時に吸湿し使うたびにキレの悪い味になってしまいます。

総合的な判断で ライフスタイルに無理なく コーヒーを楽しめる範囲でを

意識して頂けると幸いです。

鮮度にこだわる方へ

当店ではオーダー焙煎を承りしております。

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One thought on “「コーヒー豆おいしさを保つための」7つの豆知識”

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