18世紀のスウェーデンの国王グスタフ3世は、コーヒーの有害説が本当か証明するため、1人の死刑囚に大量のコーヒーを毎日飲ませ、体に害があるか試しました。
どうやらグスタフ3世自身もコーヒーの苦さが体質に合わず「飲み続けると徐々に体が弱って死んでしまう毒だ」と思い込み、有害説を信じてしまったとか。
それにしても…なんたる奇妙で怪しい実験。
結果はというと、当時平均寿命が40歳ぐらいという時代に、その死刑囚は80歳まで生き延びたのです。
しかも観察し続けていた医者が先に亡くなり、なんとグスタフ3世までもが実験結果を見とどけることなく、46歳で死刑囚より先に亡くなってしまいまいた。
これが本当の本末転倒ですね。
今の日本の平均寿命は男性が80歳、女性が86歳といわれています。もしグスタフ3世が死刑囚にした怪しいコーヒー実験を実行したとして、平均寿命が40歳の時代に80歳まで生きられたとすると…
現在の寿命で換算してみたら…160歳?!
ちなみに怪しいコーヒー実験は1つだけではなく、フランスの小説家バルザックが1834-37年に渡って執筆した「風俗研究」のなかでは、イギリスで実施された、これもはやり死刑囚1人に「コーヒーだけを与えてどれくらい生きられるか」を試したという実験を紹介しています。結果はコーヒーだけで2年間生きたそうです。
「この結果、信用できない」の代名詞のような実験結果ですね…
いろいろな伝承や怪しい実験に使われてきたコーヒー。あの独特な香りとグスタフ3世が嫌った苦みを怪しいエピソードとともに満喫しながら、優雅なひとときをお過ごし下さい。