あの、海賊ってまだいるんです。知ってました?
あの、海賊って陸にも上がるんです。知ってました?
コーヒーは世界中で取引されているので、輸送の際には陸や海を旅します。
輸送中に、海賊に狙われることが今でも起きています。品質の低い豆とすり替えられていたり、いくつかの麻袋を盗まれていたり、ごっそりトラック毎…なんてことも良くある話しなのです。なので、輸送手段が異なるタイミングでその都度品質検査を行います。コーヒー豆が国益の多くを占めている国もあるので、国家予算を投じて海賊対策をしている国も存在します。
そこで浸透し出したのが、トレーサビリティです。
トレーサビリティとは、生産から販売・提供(第一産業から第三次産業)までの各段階を通じ、取引等の記録を作成・保存されていることを言います。
コーヒーの流通で具体的に言うと、『 農園 → 精製・加工業者 → 日本国外トレーダー → 日本国内トレーダー → 問屋 → 焙煎業者 → ショップ → バリスタ → お客様 』(←場合によっては短縮もあります)となります。誰がどれだけ摘んできたか、いくら支払ったか、どんな方法で栽培されたとか、肥料は何を使用したかだとか、最終的には段ボール何箱にもなります。
日本ではまだ馴染みのない言葉ですが、ここ日本でも平成22年10月から『お米』の取引に義務付けられるようになりました。
接着のり用の米のはずが、食用のりとして取引され消費者に販売されたこともありました。トレーサビリティがあれば、作為か、手違いか、風評か、5w2hが把握できます。
トレーサビリティは、ルール違反を阻止する為にあるといったネガティブな印象を持ってしまいがちです。しかしその反面、安全安心で美味しい品物を最終消費者に届けることはもちろんのこと、その品物に関わる全ての人の生活が守られるように考えられた仕組み作りと捉えることも出来ます。
生産者の顔が見えるって大切ですね。
このことを何十年も前から情報提供していらっしゃるモスバーガーさんって凄いなって思います。