コーヒーに利尿作用があることはよく知られていますが、
この利尿作用によってむくみや脱水症状を起こしてしまうことはご存知でしょうか?
まず、むくみと脱水ってちょっと考えてみると相反する状態に思いませんか?
よく足などに起こるむくみという状態は、
皮膚の下に水分がたまって膨らんだ状態を指しますよね。
そして脱水は体から水分が無くなることです。
ですがこの二つには密接な関係があります。
むくみとは毛細血管から染み出した血漿(けっしょう)と呼ばれる血液の液体成分が細胞の間に染み出し、本来であれば毛細血管の静脈側に戻っていくものが戻らず、
血漿が細胞と細胞の間に余分な水分として滞る状態を指します。
足などがむくむ原因には長時間の立ち仕事やエアコンなどの冷えによる血行不良や運動不足、睡眠不足、ストレスなど様々な原因も考えられますが、ナトリウムやカリウムなどのミネラル不足でもむくみを起こすことが分かっています。
そしてナトリウムとカリウムは人間の体内で水分量を調節するミネラルです。
毛細血管から血漿が染み出すのもこの二つのミネラルの浸透圧が働いているため、
血液から酸素や栄養を細胞に届けたり、反対に細胞から二酸化炭素や老廃物を受け取って代謝させることができるのです。
これらの老廃物は最終的には尿や便によって排出されますが、その時ナトリウムやカリウムなどのミネラルも尿とともに排出されてしまいます。
コーヒーに利尿作用があることはよく知られており、尿の排出回数が増えれば当然ナトリウムやカリウムなどのミネラルも失われてしまいます。
体内の水分量を調節するナトリウムやカリウムが無くなれば、毛細血管から染み出した血漿はスムーズに血管に戻っていかず細胞間に滞りがちになってしまいます。
そういった状態が続くと細胞間に血漿がたまって体はむくみの状態になるのです。
そのため、コーヒーの飲み過ぎはミネラルの排出によって、とくにカリウム不足に陥りやすいので注意が必要であり、一日に4杯も5杯もコーヒーを飲む方はスポーツドリンクなどによる
ミネラルと水分補給するよう心がけてください。