マロンズコーヒーブログ

なるだけブラックコーヒーを飲む。

コーヒーを飲むときは、必ず砂糖を入れて飲む人もいると思います。
このお砂糖、ダイエットや脂肪燃焼効果を狙うなら砂糖は、大敵ですが、それ以上に砂糖がカフェインの作用を妨害してしまうことがわかっています。

なるだけ、ブラックコーヒーで飲むのが効果的ですが、どうしてもという場合はスプーン1杯、約5グラム程度の砂糖なら、血糖値にも脂肪燃焼効果にも影響を及ぼさないと言われています。

カフェイン・ナップで効果的なリフレッシュ

20~30分ほどの時間があるときに出来る方法です。
コーヒーをさっと飲んで、15分ほど仮眠をすれば、リフレッシュ効果がアップするというものです。
コーヒーを飲むだけよりも、睡眠をとるだけよりも、カフェインと睡眠の相乗効果でリフレッシュ効果が二倍になると言われています。

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色々と効用のあるコーヒーですが、では全く害はないかというと残念ながらそうではありません。
基本的にコーヒーは胃にやさしい飲み物で、ドイツでは開腹手術をした患者さんが術後最初に口に入れる飲み物としてコーヒーを勧める病院もあるようです。

消化性胃潰瘍
健胃効果のあるコーヒーですが、胃液分泌を促進するため消化性胃潰瘍を助長する働きもあります。
このような方やコーヒーを飲んで胃が痛くなる方はコーヒーを控えてください。

貧血
コーヒーに含まれるタンニンなどの成分は鉄イオンと結びついて難溶性の物質に変わります。このため、鉄分の吸収を阻害してしまうことがありますので、貧血気味の方は食後30分はコーヒーを飲まないようにした方が良いでしょう。(良質なコーヒー豆を使用して適切に淹れたコーヒーならばこの影響は少ないはずです。)

発ガン性
昔からコーヒーとガンの発生について色々取りざたされてきましたが、実際のところはどうなのでしょうか?
厳密に言えば、コーヒーの成分の中には発ガン性の疑いのあるものが少なからず含まれています。2002年末現在話題になったものではアクリルアミドという物質がその代表です。

アクリルアミドはアミノ酸の一つであるアスパラギンとブドウ糖が高温で反応することで生成され、加熱調理した食品の多くに含まれています。ごはんやパンにも含まれますが、最も濃度が高いのはポテトチップスです。国立医薬品食品衛生研究所によると467〜3,544μg/kg含まれているそうです。コーヒー(液体)に関しては詳しい数値がちょっと分からないのですが、ごく微量含まれているようです。

※μg/kg
単位の一つで1kg中に100万分の1g。一般的に使われるppm(part par million)はmg/kgで100万分の1ですが、これはppb(part par billion)で10億分の1になりますから極めて小さな値と言えます

国際ガン研究機関(IARC)による発ガン性分類によると、アクリルアミドはディーゼルエンジンの排気ガス等と同類の『2A(人に対しておそらく発ガン性がある)』にランクされています。なお、コーヒーは『2B(人に対して発ガン性を示す可能性がある)』に、カフェインは『3(人に対する発ガン性については分類できない)』にランクされます。

追記:2016年6月18日
世界保健機関(WHO)及びその外部機関であるIARCが、25年に渡る1000以上の論文を再調査した結果、コーヒーに発がん性は認められず、むしろ20種以上のガンのリスクを減らすことが期待出来ると結論を出しました。

http://www.iarc.fr/en/media-centre/pr/2016/pdfs/pr244_E.pdf

コーヒー(ドリンク)の新しいランクは『グループ3(人に対する発ガン性については分類できない)』となります。
ただし、WHO及びIARCは、コーヒーに限らずお茶やスープなど、70℃(?)を超える熱い飲み物は咽頭癌や口腔癌の原因となりうると警告しています。

他にもコーヒーに含まれる成分にはカフェー酸と呼ばれるものがあります。この物質は先程の分類によると「グループ2B(人に対して発ガン性を示す可能性がある)」にランクされています。
ところが、このカフェー酸は抗酸化作用をもつことから、活性酸素を除去するような働きもあります。メリットもあればデメリットもあるということですが、実際にはコーヒーに含まれているカフェー酸の量で発ガン性を示すことはまずありえないようです。

ちなみに、この分類によると「グループ1(人に対して発ガン性を示す)」に分類されるものにはタバコなどのほかに女性ホルモン※4もランクされています。

※4
いわゆる環境ホルモンのことではなく、人間の体内にある本物のホルモンのことです。女性に限らず男性の体内にも存在し、生命の維持や新しい世代を生み出すのに必然のホルモンですが、強い発癌物質でもあります。
女性の更年期障害はこの女性ホルモンの分泌量が減ることによりおこります。急激な女性ホルモンの枯渇は様々な苦痛をもたらし、非常につらいものだと聞きます。ですから女性ホルモンを摂取することによりその苦痛を取り除くことができますが、乳がんの発ガン率がおよそ5〜10倍になると言われています。

余談ですが、こうした事柄は人に限らず地球上の生物の基本設計が個体の存続を望むものではなく、“種”としての存続を目的としたものであると取ることができます。ひいて、このことは人が生きている限り「死」というリスクから逃れることはできない、即ち常にリスクは存在し『ゼロリスク社会』は存在しないことの最も単純な証明になると思います。

ただ、気をつけなくてはならないのは、『発ガン性の疑いのある物質が含まれている=発ガンする』ことではないということです。上記の分類も絶対ではありません。どちらかと言えば物質の種類よりも含まれる量や摂取の仕方の方が問題となります。
アクリルアミドに関しては人間は何世紀も前から摂取してきているわけで、今更取り立てて騒ぐものではありません。そもそも人間の体の中では毎日がん細胞が生まれています。

このあたりは勘違いというか思い込みをなさっている方が結構いらっしゃるのですが、『100%安全』という食べ物や飲み物(更に言えば物質)は存在しません。どんなに安全だと謳われている食べ物でも、摂り過ぎれば健康に害を及ぼします。要は程度の問題です。
これはコーヒーについても同様で、100%安全ではないけれども、必要十分な程には安全である、と言えます。

これらの点を踏まえ、現実的にコーヒーに発ガン性はあるのでしょうか?
答えは限りなく『No』に近いといえると思います。実験室レベルでの話と現実の統計を取った疫学的結果は必ずしも同じではない、ということです。

コーヒーには前述したようにガンの発生を抑える物質も数多く含まれていますので、コーヒーを飲むことによるガンのリスクは通常考える必要は無いと言えるのではないでしょうか。

口臭
ニンニクなどの食べ物に起因する口臭予防効果があるコーヒーですが、逆に口臭の原因になることもあります。
コーヒーの成分が舌の表面に付着したまま口腔内のpHが下がると特有の口臭を発するようです。

コーヒーに限らずお茶などは多量に摂取するとその渋みの元(クロロゲン酸、タンニン)が唾液分泌を抑制し、口腔内が乾くことによってpHも同時に下がります。それによって口臭の成分が生成されるようですが、その特定の成分が何であるか私には分かりません。コーヒーに限って言えば恐らくフミン酸(腐植酸)が主な原因であるように思えますが確証はありません。

コーヒーを飲んで口臭が発生しやすい状況としては起床直後や空腹時など、元々唾液分泌が少ない状態などが挙げられます。食中食後であれば唾液分泌も盛んで口腔内のpHも安定しており、コーヒーに起因する口臭は殆ど起こりません(逆に食物由来の口臭を防ぐことが出来ます)
また、淹れたてのコーヒーより長時間保温したコーヒーの方が口臭を起こしやすいようです。

コーヒーやお茶に起因する口臭を防ぐには、飲んだ後、舌を動かすなど唾液分泌を促して口腔内のpHを上げるか、水を含み舌を口蓋にこすりつけるようにして残渣を洗い流すようにすれば良いと思います。


コーヒーは嗜好品であるため「コーヒー中毒」という言葉がありますが、タバコやアルコールのような中毒性や依存性はありません(子供の『おしゃぶり』のような精神に依存するものは除きます;)
もちろん度を過ぎて飲むのは良いことではありませんが、コーヒーは基本的に体にやさしい飲み物です。

ただし、体にやさしいのはあくまで『良質なコーヒー』です。煮詰まった珈琲、くず豆のたくさん入ったコーヒー豆や焙煎不良、酸腐したコーヒー豆から淹れた珈琲は効用が薄いばかりか胃腸に負担をかけますので注意してください。

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私が子供の頃「コーヒーは体に良くない」という話しを聞いたことがあります。主に胃腸に良くないという話でしたが、中には「肌が黒くなる」などという都市伝説まがいのものもあったように思います。
質の悪いコーヒーならともかく、質の良い珈琲でしたら基本的に体に悪いことは殆どありません。実際に質の悪いコーヒーを飲んで具合が悪くなったか、あるいは黒くて苦いコーヒーのイメージから、そのような話しが出来たのではないかと思います。

【コーヒーの栄養価】

コーヒー(液体)の約99%は水分です。たんぱく質や脂質なども含まれていますが極わずかで、コーヒーから栄養を摂ることはまず出来ません。
もちろんブラックコーヒーならカロリーも殆どありませんから、栄養を摂取できない反面、カロリーを気にすることもありません。

【コーヒーは薬!?】

コーヒーは発見された当時から薬として利用されてきました。胃の薬、頭痛の薬、心臓の薬などなど。中には全く効用の無かったものもあったでしょうが、その殆どは現代でも再認識されています。

最近、様々なメディアでも取り上げられましたが、コーヒーには実に多くの効用(効能)があります。カフェイン、カフェー酸、クロロゲン酸、タンニン、ポリフェノール※1、褐色色素、ニコチン酸(ナイアシン)、トリゴネリン※2などの薬理作用のある成分が含まれていますが、その中でもっとも良く知られていながら、誤解も多いのがカフェインでしょう。

※1:
カフェー酸はキナ酸とエステル結合してクロロゲン酸になります。クロロゲン酸、タンニンは全てポリフェノールに含まれます。タンニンとは「タンパク質・アルカロイド・金属イオンと結合し、難溶性の塩を作る性質を持つもの」をいい、カテキンもこれに含まれます。厳密にはコーヒーの成分の中でタンニンと呼べるものは無いようです。
コーヒーでいうタンニンとはクロロゲン酸類の総称であってタンニンに似た性質を持ちますがその作用は弱く、化学的には別の物質とみなされるようです。

なおポリフェノール(多価フェノール)とは,同一分子内に2個以上のフェノール性水酸基(ベンゼン環などの芳香族環に結合した水酸基)をもつ化合物の総称であり、コーヒーやお茶だけでなく幅広く植物に存在しています。

※2:
トリゴネリンは焙煎中の熱によって殆どが熱分解され、ビタミンB群である必須栄養素のニコチン酸(ナイアシンの一種)へと変わります。

【コーヒーの効用 (効能)】

カフェインは植物界に広く存在するアルカロイド(含窒素塩基性物質)の一種でコーヒー豆の他にお茶の葉やカカオの種子などに含まれています。

アルカロイドの多くは薬理作用を持ち、薬にも毒にもなります。トリカブトの毒、ハシリドコロのロート根から取れるロートエキス、麻薬のコカインなどもアルカロイドの一種です。

※実際にはメチルキサンチン類と呼ばれるカフェイン様物質を総称してカフェインと言っています。お茶にはテアニン、カカオにはテオブロミンがそれぞれ含まれ、薬理作用は似ていますが効果に強弱があります。

以前「カフェインには発ガン性がある」とささやかれたこともありましたが、様々な研究の結果、現在では「カフェインには発ガン性や変異原性はない」という認識で落ち着いているようです。

なにかと話題の多いカフェインですが、薬理作用としては以下のものがあります。

  • 平滑筋を弛緩させることによって気管支喘息や狭心症の改善に作用する(効果は弱いです)
  • 大脳皮質に作用して精神機能、知覚機能を刺激する結果、眠気や疲労感を取り除き、思考力や集中力を増す
  • 中枢神経に作用し、呼吸機能や運動機能を高める
  • 心臓の収縮力を高めることによる強心作用
    (低血圧を一時的に改善)
  • 腎臓に作用して利尿効果を促進する
  • 胃液分泌を促進し、消化を助ける
  • アセトアルデヒド(二日酔いの原因)の排泄を促進する。(二日酔いの頭痛に効果)
  • 脳内の血流を良くすることによって、脳血管性の偏頭痛を静める
  • ボケやパーキンソン病の予防効果

この他コーヒーの効用としては

  • ポリフェノールなどが活性酸素を除去し、過酸化脂質の発生を抑えることにより、肝臓ガンや消化器官のガンなどを予防する
  • 飲酒による肝臓の負担を軽減する。(カフェインの作用とは別に)
  • ニコチン酸(ビタミンB群に属する必須栄養素)が血液中のコレステロール値を下げ、動脈硬化を予防する
  • 皮下脂肪の分解を促進し血液中の脂肪酸を増加させる。結果、持久力が増す。(ダイエット効果あり!?)
  • コーヒーに含まれるフラン類※3-1ニンニクやニラ等の臭いの元を消す※3-2ことによる口臭予防※3-3

などがあります。

※3-1
フラン類とはコーヒーに含まれる成分の内、香りに関係するものの一つです。基本的なものはフルフランとも呼ばれ酸素原子1個を含む5員環の複素環芳香族化合物で文字通り芳香族性を示します。クロロフォルムに似た甘い香りがします

※3-2
ニンニクやニラなどユリ科ネギ属の植物の独特な臭いは揮発性のイオウ化合物が原因です。ニンニクにはアリインという物質とこれに働くアリナーゼという酵素がふくまれており、酸素の存在下でアリシンとα-アミノアクリル酸という物質が生成されます
(ちなみに、このアリシンには様々な薬効があります。例えばビタミンB1と結合して、アリチアミンという吸収性の良い活性持続型ビタミン物質に変化し、新陳代謝を活性化させます)

アリシンは比較的不安定で更にニンニクの悪臭(?)の元、ジアリルジスルファイドに変化します。コーヒーに含まれるフラン類はこの揮発性イオウ化合物の[-SH]基に作用し、無臭化すると言われています。
(コーヒーに限らずお茶などにも含まれる所謂カテキンもこの作用をもっているようです)

なお、フラン類はコーヒー特有の成分ではなくお茶などにも含まれますが、総じてコーヒーの方が含有量が多く、同じお茶でもほうじ茶の方が多いことを考えると、主に加熱(焙煎)の過程で生じると思われます。また、フラン類は必ずしも体に良いものではないので誤解のないようにお願いいたします

※3-3
口臭には口腔内に原因があるものと主に胃の中に原因があるものとに大別できますが、コーヒーが口臭予防として効果を発揮するのは臭いの物質が食べ物に起因する主に後者のものです。特にニンニクの臭いには有効ですが、臭いのメカニズムが一緒のものであれば幅広く効果を発揮します。
ただし、ミルクを入れたコーヒーですとこの作用は弱まるようです。

口腔内の口臭でもニンニク等が原因であれば効果を発揮しますが、条件によりコーヒーが口臭の元となることもあります

更に興味深いのは良く”アロマ”と呼ばれるコーヒーの香りの成分で、DNAの酸化や心臓の老化を妨げる抗酸化作用のある物質が300種以上含まれていると言われています。
その効果は1杯のコーヒーでオレンジ3個分と言われるそうですが、残念なことに淹れたてのコーヒーの香りだけで、5分もするとその効果が無くなってしまうそうです。
(毎日毎日何杯もコーヒーを淹れている店の人間にとってはうれしい話しです。)

コーヒーは肉体的にも精神的にも効用のある飲み物です。集中力と持久力を増すため、一流のスポーツ選手(マラソンやサッカー、プロ野球の投手など)の中には、二時間ほど前にコーヒーを飲んで競技や試合に望む方もいると聞きます。

コーヒーの代表的な成分

カフェインはコーヒーに含まれる最も特徴的な成分で、コーヒーのほか、日本茶や紅茶などに多く含まれているほか、エナジー飲料や炭酸飲料にも含まれています。

グラフ1

コーヒーは当初から薬効があるとして注目されており現在までに様々な研究が行われてきました。
代表的な薬効は、眠気冷ましなどの興奮作用や尿の排出を促す利尿作用などが知られているほか、最近では「自律神経の働きを高める」「集中力を高める」「運動能力を向上させる」という研究結果が明らかになるなど、その効能は多岐に渡るとして、大きな期待が寄せられています。

カフェインの含有量

コーヒーに含まれるカフェイン含有量は、コーヒーの木の種類によって差があります。最も多く含まれるのは、コーヒー3大原種の1つ「ロブスタ種」と言われており、その量は、同じくコーヒー3大原種の1つであるアラビカ種の約2倍にも達するとされています。

なお、カフェインは生豆を焙煎することで増加しますが、焙煎度の違いによるカフェイン量はほとんど差は見られません。(※1)

研究事例:コーヒーとダイエット

カフェインの健康効果は、様々な実験によって検証されています。(※2)

京都府立医科大学内分泌・糖尿病・代謝内科の吉田俊秀病院教授(現:医療法人親友会 島原病院肥満・糖尿病センター センター長)らのグループでは、マウスの実験でカフェインによる体重減少の効果を確認しています。
マウスを、コーヒーを与えたグループと与えないグループに分けて比較をしたところ、コーヒーを与えたグループの体重が減少したほか、カフェイン入りとカフェインレスのコーヒーを交互に飲むことでダイエット効果を高めることも確認できました。これは、カフェイン入りのコーヒーを続けて飲むと、カフェインに対して耐性ができてしまい、効果が薄れることが理由であると考えられています。

日々の生活に上手に取り入れよう

カフェインには様々な健康効果があるとされています。すっきりと目覚めたいとき、集中して物事に取り組みたいとき、ダイエットをしたいとき等…カフェインを上手に利用することは、私たちの生活を豊かにすることにつながるのかもしれませんね。

カフェインの摂取量について

海外の情報によると、現在、食品中のカフェインについては一日摂取許容量(ADI)のような健康への悪影響がないと推定される摂取量は設定されていません。
ヒトに対する影響について詳しくは食品安全委員会 ファクトシートをご覧ください。
参考文献
※1:編著:野田光彦 コーヒーの医学
※2:社団法人全日本コーヒー協会 「コーヒーとからだのおいしい話」
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