コーヒーは読書中にもおすすめ
読書の秋。のんびり読書するひとときは、幸せな時間ですよね。
読書をしているときに、一緒に飲み物があると、さらに気分が良いのではないでしょうか。
飲み物はそれぞれ好みがあると思いますが、折角なら、読書の効率を上げることができる飲み物があれば嬉しいですよね。
そこで、おすすめしたいのが、「コーヒー」です。
集中力アップ
東京大学大学院医学系研究科の飯野正光教授らが、コーヒーが疲労感を取り去り、集中力を回復させることを証明するため、学生を対象とした実験を行いました。学生たちに1桁の数字を3つ足すという計算を1分間にどれだけできるか測定し、途中の休憩時間に、カフェイン入りとカフェインレスのコーヒーを飲ませ、その後さらに計算をさせると、カフェイン入りのコーヒーを飲んだグループのほうが、正解数が多かったという結果が得られました。
記憶力アップ
また、京都大学大学院薬学研究科の金子周司教授らは、カフェインが記憶力に与える影響について、実験を行いました。学生にカフェイン入りとカフェインレスコーヒーを飲ませ、山の標高を覚えてもらったところ、カフェイン入りコーヒーを飲んだ学生のほうが、正解率がよかったという結果を得ています。
記憶のメカニズム解明に前進!?
日々の生活において、私たちは、さまざまな事柄を一時的に覚え、その記憶が必要となったときに呼び出して実行に移しています。しかし、実は、私たちの記憶のメカニズムは未だ明確に解明されていないのです。
そんな中、東京大学の河西春郎教授らより、記憶のメカニズム解明に前進する発表が行われました(発表雑誌:「Nature」(2015年9月9日オンライン版))。これまでどこに記憶が蓄えられているのか詳細は謎でしたが、脳の記憶が神経細胞のごく一部に刻まれていることを示す証拠をマウスの実験で見つけたそうです。今後、記憶の仕組み解明や認知症の治療法開発などに役立つとみられています。
さらなる研究結果に期待
コーヒーと記憶に関する研究は、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科創薬生命科学専攻の伊東秀之先生らも行っています。コーヒーに含まれるクロロゲン酸が短期記憶領域として重要な脳の海馬(かいば)という部分に与える影響について研究を行い、クロロゲン酸が海馬の健康によい影響を与える可能性があるとわかりました。今後明らかにされていくそうなので、よい報告が聞けることを期待しましょう。