言わずと知れた偉大な音楽家、バッハ。彼はなんと、一日に数十杯もコーヒーを飲んでいたというほどのコーヒー愛好家でした。
彼のコーヒー好きがこうじて、演奏の場が教会からコーヒーハウスにまで広がり、彼は音楽だけでなくコーヒー人気を広める立役者ともなったのです。
近代音楽の父のみならず、近代コーヒーの父だったのかも!?
コーヒー愛好家で知られる、ナポレオン・ボナパルト(1769-1821)。フランス軍の正式な飲み物に初めてコーヒーを採用するなど、コーヒーの持つ効果にも早くから着目していました。
彼が名もない兵士だった頃から、よく通っていたのが“カフェ”。
そこで多くの人たちと知り合い、人脈ができたことで、出世のきっかけをつかめたのだとか。
彼を英雄に仕立てあげた陰の立役者は、実はコーヒーだったのかも。
コーヒーで出世なんて、あやかりたい話ですね~。
音楽が人生の全てだった作曲家、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)。
彼はコーヒーへのこだわりも強く、一杯のコーヒーに使う豆の数まで決めていたのだとか。その数、なんと、きっちり60粒! さすが天才と言うべきか、凡人とはコーヒーのこだわり方まで違います…。
毎年年末に聞こえてくる第九も、そんなこだわりのコーヒーを飲みながら作られたのかもしれませんね。
まだアメリカがイギリスの植民地下にあり、コーヒーではなく紅茶を飲む習慣があった頃の1773年。イギリスはアメリカに対し、輸入紅茶を独り占めした上で、さらに高い関税をかけました。
これに怒ったアメリカの人たちは、なんと船積みされていた紅茶を海に投げ捨てる「ボストン・ティー・パーティー事件」を起こします。
でも、この事件をきっかけに、アメリカの人はコーヒーを飲むようになり、独立への気運も高まったといわれているんです。
この事件がなければ、アメリカはコーヒー消費大国ではなく、紅茶消費大国になっていたかも!? 歴史って、何が分岐点になるかわからないものです。
コーヒーが貴重な飲み物であった時代のヨーロッパでは、一般的にコーヒー豆の代用として「チコリの根」が使用されていました。
鉄血宰相として知られているドイツのビスマルクは、ある日、宿屋の主人に「チコリをあるだけ持ってこい!」と命令。全て出させてから、「では、コーヒーをいれてくれ」とニッコリ笑って言ったそうです。
「大好きなコーヒーに混ぜ物をされたのではたまらない!」と考えた、コーヒー愛好家であるビスマルクならではの知恵だったのでしょう。大好きなものへのこだわりって、いつの時代でも共通ですね。