コーヒーの木には大きく分けて3つ品種があり、単品で飲んで美味しいのは「アラビカ種」です。 そして、アラビカ種という大きなくくりの中に200以上の品種があります。 「米」と一言で言っても、「コシヒカリ」「ササニシキ」「あきたこまち」など様々な品種があるのと同じです。 その中から、代表的なものをいくつかご紹介します。
・ティピカ
コーヒーの原種に近い品種です。
かつては広く栽培されていましたが、生産性が低く、病気にも弱いので、多くの地域で他品種へ切り替えられました。 しかし、味と香りが非常に優れているため、近年再注目されています。
ブルーマウンテンが有名なジャマイカや、パプアニューギニアなどで主に栽培されています。
・ブルボン
ブラジルのコーヒーの原種といっていい品種です。
ティピカ同様生産性が低いものの、上質な味わいを持っているため、近年再注目されています。
・ムンドノーボ
現在のブラジルの主力品種です。
ブラジル以外ではほとんど栽培されていません。 ティピカとブルボンの交雑種で、生産性と病気への耐性を高めています。
・カトゥーラ
カツーラともいいます。
ブルボンから突然変異によって出来た品種です。 背が低いので収穫しやすく、味もいいのですが、隔年でしか収穫できません。 コロンビアや中米などで栽培されています。
・バリエダ・コロンビア
アラビカ種とロブスタ種の交雑種です。
生産性が高く、病気への強い耐性を持ちます。 しかし、概ねカッピングの評価は高くありません。 かつてコロンビアでは国策によりこの品種への転換を行っており、現在主力品種となっています。
・カスティージョ
バリエダ・コロンビアを、よりアラビカ種に近づけた改良種です。
コロンビアでは現在この品種への転換が行われています。 品評会で高い評価を受けることもあり、かつて高評価を受けたコロンビアマイルドの復活が期待されています。