コーヒー層の厚み
ドリップコーヒー1杯あたり、コーヒー豆約10g(豆用計量スプーンで約1杯)が一般的です(メーカーにより多少違います)。
でも、もし1杯分だけを抽出する場合、10gだと少ないかも知れません。どうして少ないのでしょう?
ペーパードリップもネルドリップも、コーヒー豆の「層」に湯を通して抽出する方法です。そのため豆の量が少ないと、「層」も薄くなってしまいます。
つまり、ドリッパーやネルの底面部分の大きさや角度は決まっているため、豆の量で「層」の厚みが決まってしまうということです。
だから、1杯分のコーヒーを作るのに10gしか使わないと「層」の厚みが少なくコクが足らない薄いコーヒーになりやすいのです。
では、約3杯分を作る時はどうでしょうか。カリタ式なら30g、ハリオ式なら36gの豆量を推奨しているので、「層」としては申し分ありません。しっかりと抽出できますし、コクも出てくると思います。
つまり、一人分あたりの豆量は同じでも、作る分量によってコーヒーの濃さやコクが全然違ってくるということです。
たくさん作る方がおいしい
それでは、一人分でコクを出すなら何グラムくらいが適当でしょう。これは好みによりますので何とも言えませんが、15~20g程度が無難かと思います。
でも実際、私が自分のためだけに作るとすれば、1杯あたりの豆量は増やさずに2杯分抽出してしまいます。おかわり用に1杯多く作る、ということです。
なぜなら、コーヒーの層ができていれば、余計にコーヒー豆を使わなくても美味しく作ることができるからです。
ちなみに、私がコーヒーをいれるときに好きな量は、3~4杯分抽出です。そのため、だれかを道連れにしてコーヒーを飲むことがほとんどです。
職場にも常時3~4人のスタッフがいるので、一人分だけをいれることはまずないですね。自分の分だけいれると怒られるし・・・。
でも、これくらいの量だとあまり神経を使わなくても美味しくいれられるのでいいですね。
逆に15~20gで一人分をおいしくいれるには、ちょっと技術が必要です。細口ポットを使って慎重にゆっくりとお湯を注ぐ必要がありますので。